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10分でわかる!ETCコーポレートカードのメリット・デメリット~最適な組み合わせで経費削減~

2022/09/13
この記事では、「ETCコーポレートカード」のメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。
高速道路の料金をなるべく抑えたいと考えている企業の皆さまの参考になればと思います。

 

ETCコーポレートカードとは?

「ETCコーポレートカード」は、NEXCOが発行するETCカードです。
NEXCOまたは事業協同組合を通じて申し込むことができます。
「大口・多頻度割引」が適用される唯一のカードで、高い割引率で経費削減を期待できます。

 

■ ETCカードの種類

発行元 割引 手続き 制限
一般のETCカード クレジット会社 低い 簡単 少ない
ETCコーポレートカード NEXCO(協同組合) 高い 面倒 多い
ETCパーソナルカード NEXCOのみ 低い 簡単 少ない

「ETCコーポレートカード」の利用にはいくつか制限があり、自社の条件にマッチするか、予めきちんと見極める必要があります。

実際に作ってはみたものの、思ったような割引を受けられない、というケースも少なくありません。
その特性・特徴を十分に理解した上で、ETCコーポレートカードの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

ETCコーポレートカードのメリット

「ETCコーポレートカード」のメリットは、ほぼひとつ。
「大体安くなる」という点です。

条件を満たしうまく運用できた場合、ほぼ間違いなく、現状よりも利用料金を抑えられます。

どのくらい安くなるかは、走行しているエリアや時間帯、車両毎の利用金額等、様々な要因によって変動しますが、平均するとおよそ20~30%前後が割引になると考えてよいでしょう。

※ETCコーポレートカードの割引計算方法は非常に複雑です。単純に『利用金額×〇〇%』とはならないので、ご注意ください。

デメリットと比較して優位な差額がでるか、総合的なコスパを判断したい方は、専門家にシミュレーションを依頼することをお勧めします。

 

ETCコーポレートカードのデメリット

「ETCコーポレートカード」の主なデメリットは以下のとおりです。
  • 1台に1枚
  • ペナルティが重い
  • デポジットが必要
  • 条件次第で安くならないことも

以下に詳しく解説します。

 

デメリット①:1台に1枚

「ETCコーポレートカード」には、そのカードが使える車両が表記されています。
基本的には、車両に対してカードが発行されるという認識です。


※サンプル

表記されている車両以外でカードを使うことは原則禁止です。
仮に使った場合、割引は受けられず、規約違反としてペナルティの対象となります。

なお、車が故障した場合でも、代車・レンタカー等での利用は認められていません
使いたい車両が変わった場合には、別途手続きが必要です。

 

デメリット②:ペナルティが重い

料金を大きく抑えられるETCコーポレートカードですが、その反面、高速道路を利用する上でのルール・規約違反には、厳しいペナルティがあります。
また、事業協同組合では独自のルールを設けている場合もあります。

 

■主な違反行為とペナルティの例

違反行為 ペナルティ
登録車両以外での使用(①)
車両制限令違反
・支払いの遅延
・未精算でのゲート通過
・ゲート付近での待機
・通行の妨げになる行為
・その他、法令に違反する行為
・報告書の提出
・講習会への参加
カード全ての利用停止割引停止
・退会勧告
・違反企業として公表

使用上の制限やペナルティは、経営者・担当者のみならず、ドライバーへの周知も必要です。
とくに「登録車両以外での利用」「車両制限令違反」は、 現場の理解不足が原因で、予期せず発生してしまうことが多々見られます。

結果的には損をしてしまうことにも繋がるので ETCコーポレートカードを利用の際は、十分に注意していただきたいです。

 

デメリット③:デポジットが必要

「ETCコーポレートカード」の利用を申し込む際に、3~4ヶ月分の利用金額に応じたデポジット(保証金)が必要になります。
事業協同組合へ申し込む場合は不要となることもありますが、NEXCOへ申し込む場合には必要です。

 

デメリット④:条件次第で安くならないことも

1台(=コーポレートカード1枚)あたりの利用料金が少ない場合、通常ETCカードのほうがお得になることがあります。
「大口・多頻度割引」は、走行エリア(道路会社)やその他の割引適用状況等の影響を受けます。

事前に利用状況を分析し、どのくらいの料金になるのか想定しておかないと、思ったより安くならない」「通常のETCカードのほうが良かった」ということになりかねません。

極端な例だと 平日毎日、1台の車で朝・夕の時間帯に100km以内の走行した場合(片道2,000円とする) 利用料金はざっくり計算で、2,000 * 20 * 50% = 20,000円となります。

実はこの場合、コーポレートカードとして適用される割引(大口・多頻度割引)は、ほぼ0円です。
つまり、通常のETCカードとあまり変わらない料金となります。

 

最適なETCカードを選ぶためのポイント

上述のとおり、ETCコーポレートカードは、利用料金を大きく抑えられる一方、様々な管理コスト(制限や手間、リスク等)が伴います。
低減できる料金に比べて、総合的なコストが上回ってしまうと本末転倒です。

自社全体の高速道路利用をETCコーポレートカードにする必要はありません。

使い勝手を優先させる部分、料金をなるべく抑えたい部分、状況に適したETCカードを選択すれば良いのです。

以下のポイントを押さえ、ETCコーポレートカードを利用する条件を満たす車をチェックしましょう。

 

ポイント①:車の名義・使い方

お仕事で使う車は、会社名義でしょうか。
ETCコーポレートカードは『デメリット①』のとおり、1台の車に対して1枚発行されます。
そして、その車は社用車(会社名義の車両)でなければなりません。

レンタカーや個人名義(従業員等)の車をよく利用している場合はETCコーポレートカードという選択肢はなくなります。

 

ポイント②:料金

こちらもまずは「車」単位で考えてみましょう。
1台で毎月3~4万円以上の利用が見込める社用車はあるでしょうか。
あれば、その車にはコーポレートカードが適しているかもしれません。

※事業協同組合の場合、ETCコーポレートカードの発行条件として利用金額/月/台(3~4万円以上など)を設定していることもあります。

1~2万円程度の場合、時期によって金額が大きく変化する場合などは、判断が難しいです。
他の車と合わせて、全体平均で3~4万円以上となる場合は、ETCコーポレートカードを検討します。

1万円以下の場合は、コーポレートカードに適していません。
クレジット系のカードを使いましょう。

 

ポイント③:組み合わせ

上述の2点を踏まえ、条件に合う車はコーポレートカード、それ以外は通常のETCカードを利用する、というのがおすすめです。うまく組み合わせることによって、経費削減効果を最大限発揮できるようにしましょう。

また、利用状況は常に変化していくものです。
より最適な環境となるよう、定期的なメンテナンス(カードの見直し)をおすすめします。

繰り返しになりますが、ETCコーポレートカードの料金(割引)計算は非常に複雑です。
特に首都圏や都市部は、様々な道路会社が管理していることも多く、正確にシミュレートすることは至難です。

ご検討の方は、まずはどこかの事業協同組合へご相談することを強くお勧めします。

※比較のためにも複数の組合に相談すると良いです

 

ETCコーポレートカードの申し込み方法、利用方法

ETCコーポレートカード活用の見込みがある場合、次に考えるのは、NEXCO事業協同組合、どちらと契約するかです。
これを判断するには「会社全体」と「1台あたりの平均」両方を考える必要があります。

以下の2点を”毎月必ず“クリアできる場合は、NEXCOへ直接申し込むという選択が生まれます。

会社全体でETCコーポレートカードの利用金額が500万円を超える
ETCコーポレートカード1枚(1台)あたりの平均が3万円を超える

上記は、高速道路料金が大きくなりやすい運送事業者の中でも、それなりの規模がないと難しい条件です。
「毎月ではないけど・・」「何台かは4~5万いくことも・・」という企業の方は、事業協同組合からのお申し込みをお勧めします。

 

NEXCOへ申し込む場合

NEXCOサイトドラぷらで割引の詳細や、手続きの流れ、各種書類、問い合わせ先等を確認することができます。

 

組合へ申し込む場合

ETCコーポレートカードを取り扱う事業協同組合はたくさんあります。
組合によって、デポジットの有無や手数料、割引制度、手続き方法等に違いがあります。

特に注意していただきたいのは手数料です。
手数料が高いと、実質的に割引額と相殺されてしまうこともありますので、事前に確認が必要です。

当組合の特徴は以下のとおりです。インターネット等で他組合と比較してみてください。

NEXCOへ申し込む場合 組合へ申し込む場合

申し込みリンクはこちら

当組合の場合
・デポジット不要
・事務手数料110円/枚・月、継続手数料629円/枚・年
・Webから追加発行可能
・定期的なカード見直し提案を実施

 

ETCコーポレートカードに関するよくある質問

個人でもつくれる?

NEXCOへ申し込む場合は可です。ただし、個人でつくるメリットはあまり考えられません。

 

代車やレンタカーでも使えるの?

使えません。使うと損です。

 

ほんとに安くなるの?どれくらい安くなるの?

厳密にはきちんと分析し、計算をしないと分かりません。

 

いまよりも少しでもお得になるように、まずは専門家にご相談を。

当組合では、経費削減のご提案をしています。
現状がベストだと判断される場合や、総合的なコストが下がらないような場合は、一切提案をいたしません。
まずは現状分析を行い、最適なETCカードの組み合わせ、使い方をシミュレーションをしてみるのはいかがでしょうか。
是非、お気軽にご相談ください。

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